賃貸の火災保険についてくる個人賠償責任保険の重複に注意!

家財保険に自動付帯される個人賠償責任保険は、他人に対する損害を補償するための保険ですが、自動車保険や傷害保険の特約として付帯することができるため、うっかりすると重複してしまうことがあります。
無駄な保険料を支払わないためにも今一度、重複していないかチェックしてみましょう。

重複しているとどうなるのか

個人賠償責任保険が重複している状態とは、異なる2つ以上の個人賠償責任保険に加入している状態を言います。
この場合、重複していることにより保険料を2倍払っていたとしても実際の補償額が2倍になるわけではありません。仮に10万円の損害があったときにはすべての保険会社から支払われる補償額の合計が10万円になります。
ただし、複数の保険に加入すると補償限度額は合算されます。例えば火災保険の特約で1000万円、自動車保険の特約で3000万円の個人賠償責任保険に加入していた場合、補償限度額は4000万円になります。しかし当然その分保険料がかかりますので、通常はどちらかの保険にまとめた方が合理的です。

複数の保険で重複している場合

複数の保険、例えば、同じ被保険者の家財保険と自動車保険の両方に個人賠償責任保険(特約)が付帯されているような状態です。この場合はどちらかの個人賠償責任保険(特約)は必要ありません。ただし、保障額に限度が定められている場合がありますので、それぞれの補償額を確認した上で、不要とするかどうかを検討しましょう。

家族間で重複している場合

個人賠償責任保険の対象者は、被保険者とその家族です。つまり父が加入している家財保険と子どもが加入している自動車保険の両方に個人賠償責任保険(特約)がついていた場合には重複していることになりますので、どちらかは不要ということになります。
ただし、子どもは結婚すると家族の範囲から外れますのでご注意ください。

まとめ

  1. 個人賠償責任保険は様々な保険に特約として付帯することができるため重複しやすい。
  2. 複数の個人賠償責任保険に加入しても支払額が増えるわけではない(限度額は合算される)。
  3. 本人が加入している保険を見直すことはもちろん、家族の保険も確認しよう。
  4. 結婚などで家族の範囲を外れると、保険の対象外になるので注意が必要。