ペットが原因で生じた損害は火災保険の対象になるの?

近年、ペットを飼えるアパート・マンションが人気です。多くは小型犬や猫などに限定されるケースが多いようですが、ペットを飼うことによって生じた損害や賠償責任は保険での補償対象になるのでしょうか。

室内の破損・汚損は原因によりケースバイケース

ペットを飼っていることによって生じた破損や汚損、例えば猫が壁で爪とぎをして壁紙がボロボロになってしまった。犬が歩き回ってフローリングが傷だらけになってしまったような場合には、賃貸借契約の内容にもよりますが、入居者が退去時に相応の修繕費用を負担することになります。このような損害を火災保険(借家人賠償責任補償)でカバーすることはできるのでしょうか。
残念ながら、保険はあくまでも偶発的な事故による損害を補償するものですので、このようなケースで補償を受けるのは難しいでしょう。
しかし例えば、突然の雷に驚いた飼い犬が暴れてイスを倒してしまいガラスが割れてしまったという場合はどうでしょうか。こちらは偶発的な事故による損害として、保険会社によっては借家人賠償補償または修理費用補償の対象となる可能性があります。迷ったら保険会社に確認してみることをおすすめします。

第三者に対する損害賠償は補償対象となる可能性が高い

建物に対する損害ではなく、ヒト(第三者)に対する損害の場合はどうなるでしょうか。例えば、飼っていた犬が人を噛んでケガをさせてしまったようなケースです。このケースでは、個人賠償責任補償の対象となる可能性が高いです。同様に何らかの理由でペットが他人の所有物に損害を与えてしまった場合なども補償の対象となる可能性がありますので、保険会社に確認してみましょう。

まとめ

  1. ペットによる日常的な破損・汚損などは保険の補償対象にはならない
  2. 偶発的な事故による破損は補償対象になる可能性がある
  3. ペットが他人にケガをさせてしまったり、他人の所有物に損害を与えてしまったりした場合は個人賠償責任補償の対象になる可能性が高い