賃貸住宅の「火災保険」と「家財保険」って同じもの?違うもの?

賃貸住宅を契約するときには必ず保険加入が必要になりますが、火災保険、家財保険など色々な呼び方があります。火災保険と家財保険も建物に掛ける保険であることには変わりありませんがなぜ呼び方が違うのでしょうか?
そもそもの保険の目的を整理しながら理解しましょう。

家財保険は火災保険の一部です

火災保険はもともと自己所有の建物(持ち家)で火災や事故が発生したときに、その損害を補償するために加入するものです。
ですので「建物」と「家財」が保険の対象となり、加入者はその両方に保険を掛けることもできるし、どちらかだけに掛けることもできます。

賃貸の場合は、建物は大家さんの所有物であるため、建物の保険は大家さんが加入しています。ところが建物内の家財は入居者のものであるため、入居者自身が保険に加入する必要があるわけです。
つまり家財保険は火災保険の一部であり、賃貸住宅においては、ほぼ同じ意味で使われています。

賃貸の火災保険に必ずついてくる「借家人賠償保険」「個人賠償保険」の意味を知ろう

家財保険という言葉が示す通り、保険に加入する目的は入居者自身の家財の補償です。ところが、賃貸の火災保険にはその他にも2つの大きな目的があり、必ず2つの保険がパッケージされています。

ひとつは「借家人賠償保険」、もうひとつは「個人賠償保険」です。借家人賠償保険は、入居者が大家さんに対して損害を賠償するための保険です。例えば火事を出してしまった場合に、建物の損害を賠償するときなどに使われます。
個人賠償保険は他人に対する損害を賠償するための保険です。例えば、誤って洗濯機の水を漏水させてしまい階下の住人の家財に損害を与えてしまった場合などが保障の対象になります。

まとめ

  1. 家財保険は火災保険の一部です。
  2. 賃貸の家財保険には「借家人賠償保険」と「個人賠償保険」が必ずついてくる。
  3. 賃貸ではこの3種類の保険をセットしたものを総称して「家財保険」と呼んでいる。