賃貸の水漏れ事故。その原因と火災保険の補償範囲とは?

賃貸住宅で発生する事故のうちダントツで多いのが「水漏れ事故」です(2017年当社実績)。
水漏れ事故は入居者だけでなく、階下のお部屋や家財にも損害を与えてしまうことから損害額も大きくなります。水漏れ事故の原因と対策を知っておきましょう。

賃貸住宅で水漏れが起こる原因とは

水漏れ事故が起こる原因は、人為的なものと建物や設備の老朽化があります。

人為的な原因

人為的な原因として多いのは、洗濯機の給排水ホース外れ、排水管の詰まり、蛇口の閉め忘れなどです。
洗濯機のホースは定期的に点検して、緩みや亀裂などがないことを確認しましょう。最近ではホースが外れると自動的に水が止まる給水栓もありますので、機会があれば交換してもらうのもよいと思います。なお、本来水漏れ防止用の「防水パン」も排水口がホコリや糸くずなどで詰まっていて用をなさないケースがありますので、こちらも定期的に掃除するようにしてください。
洗面台や台所の排水管詰まりは、髪の毛やゴミが少しずつ付着することによって、流れが悪くなり、さらにゴミが溜まりやすくなるという悪循環が原因です。日頃から髪の毛やゴミを流さないように気をつけ、定期的に掃除をしましょう。また、トイレの詰まりについては、トイレットペーパーを一度にたくさん流したり、トイレットペーパー以外の異物を流したりすることによって起こります。
トイレからの水漏れは、衛生上の問題もあり階下の方にも大変な迷惑をかけることになりますので、特に気をつけましょう。

建物・設備の老朽化

老朽化による水漏れは、主に配管で起こります。配管の継ぎ目に入っているパッキンが老朽化したり、配管そのものに小さな穴が空いたりすることが原因です。給水管からの水漏れは、水道メーターの近くにある止水栓(元栓)を右に回せば止めることができます。いざという時のため、水道メーターの場所を確認しておきましょう。また、配管からの水漏れを発見した場合には、すぐに管理会社に連絡して対処してもらいましょう。

事故が起きてしまった場合の補償は

それでも事故が起きてしまった時には、ほとんどの場合、保険の補償対象となります。水漏れによって損害を受けるのは、①建物、②入居者自身の家財、③階下の方の家財、ですが、建物の損害については、大家さんに対する「借家人賠償責任補償」、自分の家財については「家財補償」、第三者に与えた損害については「個人賠償責任補償」の対象となります。

まとめ

  1. 賃貸の水漏れ事故は人為的要因と老朽化が主な原因
  2. 人為的な原因としては、ホース外れや排水管の詰まりが多い
  3. 老朽化による水漏れは管理会社に連絡し早急に対処してもらう
  4. 水漏れによる損害は、ほとんどの場合、火災保険の補償対象となる