賃貸住宅で窓ガラスが割れてしまった場合、修理費用は誰が負担するのか。その原因によって費用負担と保険の適用が変わってきます。どのような場合に保険の補償対象になるのかを知っておきましょう。
窓ガラスが割れる原因を知っておこう
窓ガラスが割れるのにはいくつか原因がありますが、改めておさらいしておきましょう。
入居者の過失
生活していて窓ガラスに何かをぶつけてしまった。高いところに置いておいたものが落ちてガラスが割れてしまった。などの場合は入居者の過失にあたります。子どもが遊んでいてぶつかってしまった場合なども同様です。
空き巣、盗難
空き巣が侵入する際に窓ガラスを割ることはよくあることです。鍵(クレセント)の部分を割って侵入するので、盗難被害がなくても割れ方を見ればすぐに分かります。
熱割れ、錆割れ
何もしていないのに窓ガラスが割れていた場合には「熱割れ」かも知れません。特に直射日光が当たる窓では、内外の温度差でガラスが割れてしまうことがよくあります。特に金属の線が入っている「網入りガラス」では、ガラスと金属の伸縮率の違いからヒビが入ってしまうことがあります。また経年劣化で金属が錆びて膨張し割れてしまう「錆割れ」というケースもあります。
修理費用はどちらが負担?原因別の費用負担と保険の適用とは
このように窓ガラスが割れる原因はいくつかありますが、それぞれに修理費用の負担が変わってきます。また火災保険でどのような補償が受けられるかも知っておきましょう。
入居者の過失による場合には、修理費用は入居者の負担となります。賃貸住宅では、入居者の過失により建物に損害を与えた場合には、大家さんに対して損害を賠償する責任が生じます。
このケースでは、火災保険の「借家人賠償責任補償」による補償が受けられます。
空き巣、盗難の場合には、ガラスの修理費用は一般的に大家さん負担です。侵入されて盗難被害があった場合には、入居者の加入する火災保険から「家財補償」による補償が受けられます。
盗難にあった場合には、管理会社に連絡するとともに警察にも連絡するようにしましょう。保険の適用に警察の届出受理が必要になることがあります。
最後に「熱割れ」の場合ですが、こちらも修理費用は大家さん負担になります。ただし熱割れかどうかの判断が難しい等、大家さんの負担が難しい場合で、緊急に修理が必要な場合には入居者負担で修理をし、火災保険の「修理費用補償」で補償を受けることもできます。詳しくは、保険会社にお問い合わせください。
原因 | 費用負担 | 保険による補償 |
入居者の過失 | 入居者 | 借家人賠償責任補償 |
空き巣・盗難 | 大家または入居者 | 大家が加入する火災保険 または修理費用補償 |
熱割れ・錆割れ | 大家 | 大家が加入する火災保険 または修理費用補償 |
※補償の範囲などはご加入の商品やコースにより異なります。上記の補償は当社の商品である「賃貸入居者総合保険ハッピーワン」に関するものです。
まとめ
- 窓ガラスの破損は原因によって費用負担が異なる
- 入居者に過失がない場合には、原則として修理費用は大家さん負担
- 修理に緊急を要する場合には、入居者が修理し「修理費用補償」を受けることも可能